玉骨標本磨き方完全ガイド
ちなみになぜ磨く必要があるの?
「玉骨標本」に限定されず、当社の商品は全て他の3Dプリンターで製造されています。
今後、家庭で使える3Dプリンターも多く見られますので、会う方も増えてきたのではないでしょうか。
家庭で使える3Dプリンターの種類は大きく分けて「光造形方式」と「熱溶解積層方式」の2つですが、「玉骨標本」の製造に使用されている3Dプリンターでは、さらに一層重ねて製造する「インクジェット方式」という手法が使われています。
樹脂を光で固めていくという点では「光造形方式」に近い技法ですが、インクジェット方式の場合、紙のプリンターと同じように、色が付いたインクを吹き付けながら、少しずつ層を積み上げていきます。
(プリンターの詳細については、また詳しく別のブログでお届けしたいと思います。)
そのため、造形物には「積層痕(せきそう)」と呼ばれる、層ができてしまいます。
特に「玉骨標本」のように透明インクを使った商品では、どうしても積層痕により少し曇って見えてしまうのです。

磨く楽しさ
骨がうっすらと透ける、ワクワクするような造形。 そのままでも十分に魅力的ですが、さらにご自分の手で少しずつ磨き、艶を出していく楽しみ方もあります。磨き上げよし、途中のすりガラスのような状態でおくのもよし。

ぜひ、一緒に磨いてみましょう。
【作業時の注意点】
製作時は削りカスが発生しますので、快適に作業を行うために以下の点にご注意ください:
- 換気の良い環境で作業を行う
- 作業中はマスクを必ず着用する
- 必要に応じて作業用手袋の着用をお勧めします
玉骨標本を磨こう - 準備編 -
「玉骨標本」をご購入いただく際に併せてご購入いただきたいのが、弊社が骨販売する「玉骨標本専用磨きキット」です。
こちら1つで、「玉骨標本」Sサイズを1つ磨くために必要な道具を一式揃えております。
ホームセンターや100円ショップなどでも購入可能ですが、こちらのキットであれば、届いてすぐに本格的な磨き作業を始められます。
[ ▶︎玉骨標本専用磨きキットの購入はこちら]

- 準備するもの (※磨きキットに全て同封されております)
・布ヤスリ #220
・紙ヤスリ #400
・スポンジヤスリ(粗目)
・スポンジヤスリ青(細目)
・コンパウンド用クロス(1枚)
・コンパウンド(粗目)
・コンパウンド(細目)
・ポリマー
-あると便利なもの (磨き※キットには同封されておりません)
・メラミンスポンジ・カッター・新聞紙(または大きめのカッターマットなど)
・水・キッチンペーパー・歯ブラシ
玉骨標本を磨こう -実践編-
□ 布ヤスリで磨こう
使うのは、布ヤスリ#220と、メラミンスポンジがあれば便利です。
キット磨きでは、紫色のヤスリです。

新聞紙やカッターマットをご用意いただけた方は、広げてその上で作業してください。
(削りカスがかなり出ますので、敷物を推奨します)
また、スリヤを短冊状にカットすると磨きやすくなります。
まずは、布ヤスリでまんべんなく「積層痕」をしましょう。
目などの入った磨きで難しい箇所は、ヤスリの角を使って磨いていきます。
しばらく磨いていると、削りカスが表面に付着しますので、痛くなってきたらメラミンスポンジで掃除しましょう。

この後の工程でも、これらの道具は使用することがありますので、そのまま手元に残してください。
□ スポンジヤスリ(粗目)で磨こう
次に、スポンジヤスリ粗目で磨きます。
キット磨きでは、赤い文字が書いているパズルピースのような形をしたスポンジです。

こちらも、まんべんなく磨いていきます。
曲面に沿って磨くことが可能ですので、布ヤスリでついた磨きも綺麗になるように磨いてください。
それでも消えない積層痕が残っている場合は、もう一度布ヤスリを使って磨きます。
ここでは、細かい部分が磨きにくいので目などの細部を削りすぎないように注意しましょう。
□ 紙ヤスリで磨こう
続いては、#400の紙ヤスリです。
キット磨きでは、グレー(ざらざらした面)と茶色のヤスリです。

その時の工程で磨ききれなかった細かい部分を、紙ヤスリの角を使って磨きます。
布ヤスリ同様、短冊状になっていて角を使って磨きやすくなります。
また、全体も磨いていきます。
紙ヤスリでも消えない積層痕や磨き傷は、前の工程に戻り、部分的に直しましょう。
細かい部分に入って消えたカスがメラミンスポンジで取りにくい場合は、歯ブラシを使って掻き出すことができます。
□ スポンジヤスリ(細目)で磨こう
ヤスリの最後は、スポンジヤスリ(細目)です。
キット磨きでは、青い文字が書いているパズルピースのような形をしたスポンジです。

こちらも、他の工程と同じようにスポンジスリヤ全体を使って、傷を消すようなイメージで磨いていきます。
残し磨きがある場合は、前の工程に戻ってもう一度磨きましょう。
全体が綺麗なすりガラス状態になります。
□ コンパウンド(粗目)で磨こう
ついに、透明にして作業に入ります。
使うのはコンパウンドの粗目とコンパウンド用クロスです。
キット磨きでは、赤いボトルと縁がギザギザした布です。

コンパウンドとは、ペースト状の研磨剤のことです。
小指の爪くらいの量をクロスに出し、少し力を入れながら擦り込むように磨くことで、光沢感が出てきます。
□ コンパウンド(細目)で磨こう
全体に光沢感が出たら、次にコンパウンドの細目で磨きます。
キット磨きでは、青いボトルと前工程でも使った縁がギザギザした布です。

今と同じようにクロスに出し、磨いていきます。
磨いていると光沢感が増してきて、キュッキュッと鳴きます。
細かい部分も忘れずにしっかりと磨きましょう。
□ ポリマー(仕上げ目)で磨こう
完全な透明に伺い続けて質問しますか?
最後は、ポリマーです。
キット磨きでは、緑のボトルと前工程でも使った縁がギザギザした布です。

ポリマーは、細かい粒子が目に見えない小さな傷を埋め、光沢感を強くする仕上げ材です。
コンパウンドと同じようにクロスに出し、全面をくまなく、美しく磨き上げてください。
□完成!
お疲れ様でした!あなただけの玉骨標本が完成しました。
磨く楽しみ、お楽しみいただけますか?

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